2016年03月09日

腸内細菌叢とIBD 3.糞便移植

内科学アカデミーで気になったトピックスを備忘録としてまとめてます。
セミナーの内容だけではなく、その後自分で調べたことも併せて書いてます。
かな〜り希望的主観と悲観的楽観が混じってます・・・(*´σー`)エヘヘ
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とりあえず、難しいことは抜きにして、ようは健康なお腹の細菌叢に近づければ、もしくはそれぞれの病気特有の偏った細菌叢を改善させれば「良くなる、治る」であろうということなわけですね。

で、細菌叢を健全化させるための手段として・・・。

糞便移植 という治療が行われています。

IBD特有の偏った細菌叢を健康な細菌叢に近づけるめの方法という訳です。
手法としては簡単で、健康な人の便を溶かした溶液を、IBDの人の腸に注入して、細菌叢を移植するというもの。

海外と日本では規定がことなるようで、日本では近親者からの移植に限られるようです。
便の移植はまだ認知度も低いし、考えようによってはなかなかセンセーショナルなので、倫理的な問題も絡んだりするのでしょうかね。。。
ですが、原理的に考えると、近親者は体質や生活環境が近いため、腸内細菌叢も近い可能性が高いらしいです。
なので、国によっては他人である健康なボランティアさんの便を移植するようです。
これがポピュラーになれば日本でも変わってくるのかもしれませんけども。

で、経過は良好なことが多いらしいです。
治験レベルのお話なので、実際どの程度効果がきたいできるか、改善したかなどは、これからきちんとした数字としてわかってくるのだと思います。

で、わんずの場合・・・。
もちろんまだ研究すら始まってはいないようです。
とある大学の先生が実験的に行ったというお話はあるあるらしい・・・。
慢性下痢症状のわんずに便移植をおこなったところ、経過は良好だったらしいです。
これは論文等になっているわけではなく、あくまで、やってみたら・・・というレベルのお話ではあります。

で、実際これをわんずに適用しようとした場合、便を移植(注入)したあと、しばらくの時間排出させないようにしなきゃいけないのでしょうが、これが難しいのではないか・・・とのお話も。。。
ただ、理論上、もちろんわんずであっても当然効果はあるはずとのことです。

実際、わんずにこれをやろうとする場合、やっぱり、全身麻酔が必須になるんだろうな。
そうすると、生検するための内視鏡や手術と一緒でリスクも身体への負担も大きくなる。。。


うーん・・・


ですが・・・(o´・∀・`o)ニコッ♪



もう一つの方法がぁ!!!




うんちさぷりw


アメリカの大学で人のIBD患者さんで行われたようです。
便を処理してカプセルにつめて飲むというもの。

ある程度処理を行うので、どの程度の細菌叢が移植できるのかなどの詳細はまだ出てきてないようですが・・・
これまた、経過はまずまずらしいです。
・・・これまたセンセーショナルではあるけども・・・。


で・・・

わんずの場合、もともと、食糞をする動物です。
便を食べる行為自体に、わんず自信は抵抗はありません。
ようは人間側の気分の問題・・・。

しかも・・・。
IBDの子は、食糞する子多いらしいです。
理由は不明ですけど・・・
消化不良な子がおおいから、おいしそうな匂いがするのかもしれないけど(笑


さて、ここで、考えるんですけど・・・。
IBDわんずの飼い主さんたちって・・・うんち、どうです?(笑
日々、うんちとにらめっこしてるわけじゃないですか〜w
いいうんち出ろーーーって(^^
私自信は、うんちに対する抵抗感・・・皆無に近い。
いいうんちなんて、頬ずりしたいくらいだし ・・・(ノω`*)んふふ♪←ヘンタイだな(笑


だから。
うんちサプリ、めちゃわくわくするんですがね♪
だって、何よりわんず達への負担が少ない!
麻酔だのなんだのって怖い思いをさせなくてすむんだもん。

しかも、治らない病気、悪化させないようにする対処療法しかないと云われている病気です。

それが治るまでいかなくとも、改善させることができるかもしれないのです。

これは、期待せずにはいられない!

だって、「うんち」 ですよ( ´艸`)ムププ
それこそ、多頭飼いのお家だったら、他の子のうんちたべちゃうことだってあるじゃないですか!
(実は・・・・この辺りのお話が、すごく気になっていたりもするんです・・・(*´σー`)エヘヘ)

そういう日常普通に起っているレベルのお話で、良くなる可能性があるんだったらって♪
思わずにはいられない!!!


ただ、人とちがって、わんずのお腹・・・一体どういう状態を健康というのか・・・それ自体の研究がなされていない。
なので、どんなわんずの腸内細菌叢なら移植するのに適しているのか・・・?
それがまだまだ解らない・・・そこから始めないといけない・・・。


うんちさぷりは手法としては簡単だけど、人のように腸内細菌叢の研究が進んでいるわけではないので、実際の治療として使われるようになるまでには、道のりは長いのかな・・・。

もちろん、この便の移植自体が安全といいきれるものでもないとは思います。
良い菌だけじゃなく、他の病気の原因となるかもしれない菌も含めて移植となるわけなので。
なので、いくら健康な腸内細菌叢であっても、病気のお腹へ入れるということにリスクがないわけではないと思います。
おそらく腸内細菌叢って良い菌悪い菌含めてのバランスが大事なんだろうと思うので。


研究進んでくれるといいのにな・・・。

多少のリスクはあるにせよ、治験やるなら参加したい!
本気でそう思ってますw

現状では、症状が出たら対処するだけ、悪化するのを見守ることしかできない病気なんて。。。

ちょっとでも良くなる可能性があるなら、そっちに賭けたい!


今回のアカデミーで、唯一、わくわくできたお話でした(*⌒∇⌒*)♪



で、ちょっと、抗菌薬についてのお話もあったので、書いておきますね。

IBDの治療でよく使われる、メトロニダゾールやタイロシンですが、
これは細菌性腸炎を防ぐため、抗炎症作用、免疫抑制作用、などの効果を見込んで使われます。


ですが、抗菌薬なので、当然、クロストリジウムを殺します。


これをどう考えるか・・・。


薬の効果や使い方というのは、治療の方向をどこにもつかによっても変わると思います。

腸内細菌叢を健康に戻すという目的や、FoxP3(+)Tregの増産を考えた場合、やはり抗菌薬は使わないほうがいいんじゃないか・・・ということになります。

細菌性腸炎を防ぐ、という目的に重点をおけば、使ったほうがいいということになります。


結論としては、抗菌薬で治療に「効果」が出るなら使ったほうがいい。
「効果」がないなら、使わなくていい。
とういうことだそうです・・・。
あたりまえっちゃ、あたりまえです・・・(^^;


で、思ったのですけれど・・・
この「効果」って・・・この判断って、これまた、難しいんじゃないの?って思うのですよ。

IBDって。。。そもそもIBDって。。。
抗菌薬でも食事でも改善がみられない、または少しはよくなるけど完全にはよくならないという病気なわけですから。。。

それをどう捉えるかです。

抗菌薬を飲んで、同じ状態であっても
「ちょっとはよくなった」と捉えるのか
「あんまりよくならない」と捉えるのか

別の例でたとえるなら・・・

痛みが10あったとして、薬を飲んだら7になったとします。
これを、

「少しは効いた」と捉えるか
「あんまり効かない」と捉えるか


そういう、判断・・・

この捉え方次第で、必要と判断するか、不必要と判断するか、なんです。

これって・・・どうなんでしょうね・・・

それこそ医者によりけりだもの・・・(^^;

なんだか、もやもやが増してしまったお話しではありました・・・orz



あ、そう、最後にひとつ。


IBDとしてのお話で書いてますが、リンパ管拡張症も含んでのお話になるかと思います。

病気としては別扱いではありますが、

リンパ管拡張症の子で、炎症を伴ってない子はほぼいない・・・んだそうです。

腸管内でリンパ液が漏れると必ず炎症がおきます。
診断した時点で炎症がみあたらなかったとしても、この病気である以上、
併発している可能性は高いとのことでした。



次は、

形質細胞性腸炎と小細胞型リンパ腫についてを書く予定♪

いかに判別が難しいか・・・というお話です。


症状と病態と病気 の概念的なお話も、書きたいな・・・書けるかな?(笑
医学って、実はすごーーーく哲学的だったりもする・・・
現象学とか存在論とか認識論とかと被るので( ´艸`)ムププ
posted by ackiy at 00:00| よもやまばなし